スターリィマンと旅する沖縄の原風景「首里城跡」
スターリィマンと旅する沖縄の原風景
「首里城跡」〜沖縄県那覇市〜
絵 はせがわいさお お話 はせがわ芳見
第1話 首里城での出会い
私は黒猫のゆい
ずっとひとりぼっちで
この首里の街で生きているの
あちこち彷徨いながら
毎日毎日 必死で探している
私が幸せになれる居場所を
あの日 生きるのに疲れ切った私に
スターリィマンは声をかけてくれたの
「大丈夫だよ ひとりじゃないから」
そう優しく抱きしめながら
そして 私の大好きな首里城が輝く朝日を
一緒に見つめてくれたわ
私とスターリィマンが出会ったのは
お母さんの記憶が残っている首里城
ここにいればいつかは
お母さんと逢えるかもしれない
私の小さな望を叶えてくれる首里城
私とお母さんをつないでくれている
夢の懸け橋
そうか ゆいの夢が叶うといいね
ありがとう!スターリィマン!!
ほら みてごらん!ゆい
首里城は今もなお
天と地をつなぐ龍たちが
この地を見守り
琉球国の代々の王様たちの夢を
叶えてくれているよ
私はこれから
首里城に至るまでの琉球の歴史の場所を
旅してみようと思っているんだ
ゆいも一緒に
ゆいが生れた故郷の琉球を
旅してみないかい?
ゆいの大切な宝物を見つけてみようよ
そう祈りながら
スターリィマンは首里城の明け行く空に
夢を叶える9つの風船
「希望」「元気」「勇気」「夢」「愛」「友情」
「未来」「信頼」「幸せ」を飛ばしました
「ゆい 待っているよ」
そんなお母さんの声が
龍潭池(ひょうたんいけ)から
聞こえて来るようでした
こうして 私はスターリィマンと
9つの世界遺産を巡る琉球の旅へと
出かけて行きました
続く・・・
スターリィマンと旅する沖縄の原風景
「首里城跡」(M20号キャンバス)
絵 はせがわいさお
お話 はせがわ芳見